オンライン授業を振り返って

半年前(2020年9月あたり)に書いたオンライン授業についての下書きが発掘されたので、オンラインと対面が併用している今の状況を最後に付け加えて、1つの記事にしたいと思います。

 

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2020年の前期は、コロナの影響で完全にオンラインでの大学生活になってしまいました。オンラインになってよかった点とすごく悪かった点が色々あったので、自分なりにまとめてみようと思います。

 

 

 

 よかった点


はじめによかった点を上げていきたいと思います。

  • 通学時間の削減

オンライン化で一番の理由に挙げられるのはこれだと思います。実際に通うとなるとキャンパスが変わって、片道電車乗る時間1時間、駅まで25分、駅から大学まで20分という感じだったので、朝に弱い自分は確実に1限が取れなかったので、オンライン授業によってこの問題が解決しました。
東京という異常な人口密度の都市に満員電車の中、ストレスを抱えながら通学するのはおそらく学ぶ上の障害となっていたでしょう。

  • 講義型の授業での授業環境の向上

これもほぼ同様です。300人入る教室に200人詰め込んだ状態でも机の上は狭い状況でした。情報科の学生なので、パソコンでメモを取る人が多く、パソコン+教科書+資料+筆箱を置くには非常に机が狭かった。しかしオンライン授業で個人の机が使えて、サブモニターや座り心地抜群の椅子、温度調節自由自在のエアコンなど、授業を受ける環境は今までより格段と良くなっていたと思います。

 

  • 授業に対するフレックスさ

オンライン授業によって「場所」という概念がなくなったため、教室移動(南大沢は東京ドームを横に並べた感じのキャンパス)の制約や南大沢→日野キャンの移動の制約が以前より良くなったことが挙げられます。
ハッカソンや技育祭にも参加しましたが、北海道や九州などの遠くの大学生との交流が出来たのは、コロナのおかげかもしれません。
学ぶまでの敷居が下がったという表現の方が良いかもしれません。

 

  • テスト第一主義からの脱却

学科の授業の傾向として、成績評価をテスト一発+出席点で行う先生が多かったため(2年の後期は1週間にテストが12科目あって死にそうになりました)
個人的にはテストが苦手で、暗記能力の高さ順に成績がつく形でした。個人的にはテストや暗記は苦手で学科の人間は、基本的にスペック高めなのでどう頑張っても勝てない状況でした(レポートになったところでという問題ではあるが…)
個人的には文字を書く事は得意な方なので、オンライン授業によるレポートの増加は(少し多すぎた気もするが)私にとっては成績を取りやすくなったのではと思います。
しかし、レポートだらけの成績評価では自分の成績の感触が分からないという問題が発生するので一長一短です。。

 

 

 

悪かった点


次にオンライン授業で悪かった点について挙げていきたいと思います。

  • 集中力の低下

周りの目がないため、精神的な余裕からスマホを見放題問題が発生しました。これは一番大変な問題かもしれません…

同じ景色での精神的問題
朝起きて、パソコンの前に座って授業を受ける。そのあと10分休憩してパソコンの前へ…完全にニートです。コロナにかかっていないことを確実に証明するために2ヶ月間近く外に出ない生活をしていたら精神病みました(おそらくこれから先そんな生活は出来ないだろうなと思っての実験的観点もありました)

  • 授業を受ける中の友人との協力や雑談、実験でのリアルタイムでの値の確認

授業中にグループのラインを使って、実験の相談はたくさんしましたが、ずっと授業中スマホを確認しているわけではないので、レスポンスは遅く、また同じ画面を見ているわけではない(プログラムの一部のスクショを送ることが多かった)ため対面の時ほど確認しあえる事は出来ませんでした。
また、私は授業後に適当に授業の感想や復習の雑談をする事で理解している節があるので(LVQは富士山だ!など)それができないのは大きなデメリットでした。

  • 課題の量の増加

普段課題は少ない学科ではあるため、1が20になったぐらいでした。もともと多い学科は大変な事になってたと思います。
また、その日中の課題も多く、お昼ご飯を10分で食べてお昼中に終わらせる日も多かったです。

 

  • 部活やサークル活動の制限

私は、ワンダーフォーゲル部とUnpluggedでそこそこ活発に活動しており、今年の夏は幹部の代ということで、去年できなかった事や新たなことを始める予定でした(途中まで動いていました)
しかし、コロナの影響で、どちらも活動自粛で今年度一度も大きな活動をできていません。
どちらも冬場は活動が少ない部活であるので、特に大きな活動を行えず引退になりそうです。ライブの方はオンラインでのライブを一応の集大成として、山は逃げないのでまた落ち着いたらかなと思っています。

 

対面がいいのか、オンラインがいいのか

学ぶことはオンラインでも問題なく行えると思います。学ぶこと自体は個人差は大きいと思いますが、対面とオンラインはそこまで大差は無いと思います。他の大学と比べ圧倒的に真面目な大学生が多いと言われる幣学は特に問題ないのではと思います。
しかし、学ぶことだけしかできないです。大学は学ぶところであるという主張は正しいと思います。しかし、オンラインでは大学の良さを活かした特有の「学び」が出来ないと感じます。

 

例えば、山に登るためには、登山隊のチームプレイや信頼関係の構築、計画書の入念なチェック態勢、日々のトレーニングなど教科書には絶対に乗っていないことがたくさん必要なのではと感じます。
また、部活の友人との全く別分野での議論や知見の共有を行なったり、今もたまたま英語のクラスが一緒だった友人と鈍行電車での温泉巡りをしたり、たまたま最初の授業で席が近かったチームでハッカソンに参加したりしていて、本業の学業にも還元されていると感じます。(先日も好きなゲームの話や音楽が勉強に繋がりました)入学前のオリエンで前に座ってた子が偶然同じ学科で、入学後に数学教えてもらったりとかもありました。


そのような人の繋がりが、今年度入学の一年生(現2年生)には、今までと同じにはいかないと感じます。

古代ギリシャにはアゴラというものがあり、様々なバックグラウンドを持つ一般の市民が、政治や哲学などを議論する場があった。ユニバーシティという言葉も、「1つの目的を持つ共同体」という単語を組み合わせた意味であり、様々な分野の人が1つにまとまっているからこそ他の小学校から高校までと違うのではないかと思います。

オンライン授業では学ぶこと自体はできるが、学生間の分野の分断が起こりかねない、新たな分野外の知見を得られる大学特有の機会の損失が起きているのではないかなと思います。

ただ、人生で何回目かの前代未曾有の大災害の中で、人命を優先してオンライン授業を続けている大学は正しいとは思います。(他の小学校や会社の方がバグっているのではないかと最近感じます)
正解は終わった後にわかるというのがこの災害の中一番怖いところなのかなと、

これが半年間、オンライン授業を受け続けた私の感想です。

 

現在について


-------2021年4月追記-------------
今の状況として、緊急事態宣言が出る前までは、ほぼ対面がメインで、サークルや部活動もある程度は公式で認められていました。今年度新入生が入らないとほとんどのサークルが滅亡するのでどこのサークルも気合が入っていたのかなと思います。

今は緊急事態宣言が発令されて、オンラインでやる授業がだいぶ増えたそうです。もう研究室での活動のみなので、授業は受けていませんが、研究室もハイブリッドで進めている形です。
授業も先生によってオンラインにしてもいいという形で、学内でオンライン授業を受けられる環境が整いつつあるらしいという話も聞いたので、少しづついい方向に進んでいるのかなと思います。

オンラインネイティブ世代が増えていく中で、オンラインの良さもある程度はあるため、生徒がどちらかを柔軟に選んで選択できる環境になっていけばいいのかなと思います。強制的に、対面かオンラインかを押し付けるのは何かしらの問題が発生するので、選べるように作っておけば良いのかなと、一定数は大学に人がいると思いますが、弊学の規模だと密になるようなことは少なかったり、オンラインでもいいですよという場合は、実際に大学で受ける人は少ないのかなと思います。
ハイブリッドでやるときの機材的な問題があるという話をよく聞くので、そこを解決できれば一番良さそうと感じます。